2010-11-02

クレイマー、クレイマー


『クレイマー、クレイマー』
(原題:Kramer vs. Kramer)
1979 / アメリカ /
Cast:ダスティン・ホフマン、メリル・ストリープ、ジャスティン・ヘンリー
Director:ロバート・ベントン

観た後にフレントーストが食べたくなるのはほんとね。

ジョアンナが出て行った直後、
残されたテッドとビリーで作ったフレンチトースト。
テッドは作り方もわからずめちゃくちゃに作ってついには焦がす、
挙句に熱々フライパン触って火傷。
今までやったことがない家事、
仕事にも支障が出るわ、
やんちゃなビリーのしつけも上手くできず両者険悪。
イライラして上手くいかないけど、やっぱり息子はかわいい。
一生懸命にこなしていくうちに、やっと良い父親となれた。
そんな矢先、ジョアンナが戻ってきて、息子争奪戦開始。
・・・・
この先ネタバレ含みます。





ジョアンナがビリーを迎えに来る朝、テッドとビリーはフレンチトーストを作ります。
ボウルに卵、ミルクを混ぜ、こなれた手つきで、バターを敷いたフライパンに浸したパンを、じゅ~っと焼く。
最初に作ったときのシーンとの対比ですね。
フレンチトーストもおいしそうだし、ふたり仲良く作ってるところが、成長を感じさせます。
このとき、最後のパパとの朝食と思ったのかビリー泣き出す。
子供にとって、親のいる世界がすべて。、
どっちかが欠けたり、変化があったりするのは、とてもつらいこと。
結局ジョアンナが元鞘に戻ってよかったです。


この時代のアメリカでは核家族の問題にフォーカスされていたようです。
ジョアンナが母親でも妻でもない本当の一人の女性としての自分を見つめなおしたかった、自分の能力を試してみたかった(仕事をしたかった)という、「女性の自立」も当時勢いがあったのでしょうか。
彼女のNYで就いたデザイナーの仕事は、テッドの年棒より上で驚きでしたね。
女性は囲われたままでは不幸せですよ。
刺激もなくウチに籠もってばかりだと、鬱にもなりますよね。

うるっときたのが、
テッドがビリーに別れを説得するシーン。
道に落ち葉が溜まっていて、温かく着膨れしたビリー。やわらかそうな、膨れた頬。パパとの別れに納得できずに泣き出すの。
あと、ラストシーン。ジョアンナが泣きながら戻ってくるとこ。このときのテッドの男前もなかなか。

フレンチトーストで始まり、フレンチトーストで終わる、家族愛の映画。
題名フレンチトーストでいいのではと思います。

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